ハノーファーを訪れる人の多くが宮殿と聞いてまず思い浮かべるのは、実際のところ、この新市庁舎です。ヴィルヘルム2世の時代、1913年に完成した壮麗な建物は、今日ではハノーファーを代表するランドマークの一つです。「陛下のため、ここに現金1000万マルクを献呈いたします」。当時市長であったハインリッヒ・トラムは、庁舎完成除幕式で皇帝ヴィルヘルム2世に向かって高らかに宣言したそうです。6,026本のブナ材の杭を建てて行われた工事には、実に1000万マルク余りの公費が投入されました。
今日もなお、新市庁舎には市長室が置かれ、市政の中枢たる建物です。議会場、来賓の間、催事スペースだけでなく、市民の相談窓口もここに設けられ、訪れる人を快く迎え入れてくれます。流麗たるたたずまいは、それだけで一見の価値があります。そんな新市庁舎は、2013年、めでたく100歳を迎えました!